父が資金繰りで倒れた。だから私は、融資の申請サポートをしている

「融資、通るでしょうか。」
相談を受けるたびに、必ず聞かれる質問です。不安なお気持ちは、痛いほど分かります。事業を続けるかどうかが、そこにかかっていることもあるからです。
それでも、私はいつも、同じことを最初に伝えています。
情熱では、審査は通りません。

目次

「事業に魅力がないから」ではない

融資が通らないとき、多くの方は自分を責めます。事業に魅力がないからだ、準備が足りないからだ、と。

でも実際に見ていると、原因はそこではないことがほとんどです。

窓口が見ているのは、事業への熱意ではありません。「返せる根拠があるかどうか」です。ここがズレたまま申請すると、どれだけ思いを込めても通りません。能力の問題でも、努力不足の問題でもないのです。

「返せる根拠」は、だいたい三つに分かれます。
仕事が実際に入ってくるのか。
事業として黒字に転換できる見込みがあるのか。
そして、返済の原資はどこから出るのか。
この三つが数字でつながっていないと、どれだけ事業に自信があっても、窓口には伝わりません。

父は、腕もやる気もある人でした

私がこの仕事をしている理由は、父にあります。

父は空調設備の一人親方でした。技術には自信を持っていましたし、仕事が途切れることもありませんでした。それでも、資金繰りにはずっと苦しんでいました。

入金より先に、材料費や人件費が出ていく。その差を、毎回綱渡りで埋めていました。相談する相手も、仕組みもないまま、体ひとつで乗り切ろうとしていました。

子どもの頃の私に、父の資金繰りの中身は分かりません。ただ、いつも何かに追われている空気だけは、覚えています。

最終的に、父は脳卒中で倒れ、事業をたたむことになりました。

足りなかったのは、腕でも気合いでもない

父に足りなかったのは、技術でも、やる気でもありません。資金繰りを見える形にする仕組みが、なかっただけです。

現場の腕がある人ほど、資金繰りを後回しにしがちです。仕事さえあれば、なんとかなると思ってしまうからです。父もそうでした。目の前の仕事に応え続けることに、力のすべてを使っていました。

気合いと根性では、いずれ資金は尽きます。必要なのは、いつ、いくら足りなくなるかを、先に知っておくことです。

「まずは貯めてから」と言われる理由

融資の窓口で、実際によく言われる言葉があります。
「まずは貯めてから、もう一度いらしてください。」

厳しく聞こえるかもしれません。
私も、正直に言えば楽な言葉ではないと思います。
でも、的外れではありません。
返せる根拠は、情熱ではなく数字でしか示せないからです。

だから、私が最初にすることは、資金繰り表を一緒に作ることです。

今月どれだけ入って、どれだけ出ていくか。
3ヶ月先まで、いくら足りなくなるか。
それを見える形にするところから、審査は始まっています。

「絶対に通ります」とは、私からは言えません。
言わないようにしています。
融資は、こちらの努力だけでどうにかなるものではないからです。
ただ、通る可能性がある準備と、そうでない準備の違いは、はっきりあります。
その差を、父の代わりに埋める仕事だと思って、今も続けています。

期待と現場のあいだ

相談に来られる方の多くが、「融資さえ受けられれば、なんとかなる」と考えています。その気持ちも、よく分かります。

でも、窓口の実感は少し違います。
「まずは自己資金を貯めて、実績を作ってから」と言われることのほうが、実際には多いのです。

融資は、苦しい状況を一気に解決する手段ではなく、すでにある土台の上に乗せるものです。

土台がないまま融資だけを急ぐと、審査には通らず、時間だけが過ぎていきます。だからこそ、先に資金繰りを見える形にしておくことに、意味があります。

今日できる一歩

直近1ヶ月分でいいので、入金と支払いを書き出してみてください。
項目は細かくなくて構いません。

「何にいくら」ではなく、「いつ、いくら動いたか」が分かれば十分です。
それだけで、次に何を準備すればいいかが見えてきます。

今、あなたの資金繰りは、3ヶ月先まで見えていますか。

融資が通るかどうかを、一人で抱え込まないでください。数字にする作業だけでも、誰かと一緒にやれば、見え方は変わります。

同じように、資金繰りの不安を一人で抱えながら頑張っている方へ。私は、崩れないことよりも、崩れても立て直せる仕組みを一緒に作る支援をしています。

今の数字を、一度一緒に見てみませんか?
融資を受けれる体制になるためのノウハウを公開しています。

オープンチャット「お金の不安をなくす! お金の流れ整理ラボ」
https://line.me/ti/g2/xrYLhBIcNsPpFGT896b410lXmhGM3kjjSte8Vg?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次