今年の夏、主治医からADHD・ASD、そして付随するうつ病の診断を受けました。
「発達障害かもしれない」と思い始めてから、診断が出るまでは、実はそう長くかかりませんでした。そこにたどり着くまでの道のりのほうが、長かった。
これまでも、体調に波があることは書いてきました。
ただ、診断名までは伏せていました。
今回、その名前をそのまま出して書くことにしました。
理由は一つです。同じように「なぜ自分だけできないのか」と責め続けている人に、届けたいからです。
自衛隊で、初めて壊れる経験をした
自衛隊時代の最後の数年は陸幕で働いていました。
現場と上との板挟み。終わりの見えない業務。
気づけば、朝、体を起こすことすら難しくなっていました。
適応障害という診断が出て、十数年勤めた組織を離れました。
当時の私は、これを自分が弱かったからだと思っていました。
頑張りが足りなかった。
根性がなかった。
そう結論づけて、次の場所でもっと頑張ろうとしました。
休職中に転職も考えたのですが、それもうまくいきませんでした。
200社近く受けて、ほとんど書類選考で不採用でした。
家族とも話をして独立開業をすることに決めました。
組織を離れれば楽になると思っていましたが、現実はもっと厳しかった。
それでも当時は、うまくいかない原因を自分の努力不足だと考えていました。
なぜ自分だけを、ずっと性格のせいにしていた
独立してからも、同じことの繰り返しでした。
約束や期日を、うっかり忘れる。
話そうとしていることの順番がうまく組み立てられず、相手に伝わらない。みんな分かっているはずの暗黙のルールが、自分にだけ見えていない。
どこまで踏み込んで話していい相手なのか、その場で分からず戸惑うこともありました。
そのたびに、自分を責めました。社会人失格だ、と思ったこともあります。
気合いで直そうとしました。
メモを増やす。
早起きする。
もっと集中する。どれも、長くは続きませんでした。
続かないことも、また自分のせいにしていました。
努力が足りないから続かないのだ、と。
実は努力不足ではなかった
今年、主治医から診断が出たとき、最初に感じたのは絶望ではありませんでした。
ようやく分かった、でした。
自分に起きていたことには、名前がありました。
性格や努力の問題ではなく、生まれ持った特性だった。
自衛隊時代にも特性が合うところでは能力を発揮でき、合わない場所ではポンコツ扱いされて自分を責め続けていました。
ずっと自分を責めていた理由が、実は違う場所にあったと分かった瞬間です。
同時に、少しだけ悔しさもありました。
もっと早く分かっていれば、と思わなかったと言えば嘘になります。
それでも、いま分かってよかった。
そう思い直せたのは、診断のあとに「何をすればいいか」が見えたからです。
診断そのものは、治療でも解決でもありません。
ここから先は医師の領域なので、詳しくは書きません。
ただ、自分がどんな特性かが分かったことには、大きな意味がありました。地図がないまま歩き続けるのと、地図を持って歩くのとでは、同じ道でも疲れ方がまったく違うのと同じです。
だから、仕組みで自分を支えることにした
私が事務作業や記憶の一部をAIに任せるようにしたのは、効率化のためではありません。
覚えていられない前提で、それでも約束を守るためです。
特性を知る前は、これを甘えだと思っていました。
もっと自分を鍛えれば、いつか普通にできるようになるはずだと。
いまは違います。
鍛えて直すものではなく、仕組みで補うものだった。
それが分かってから、ようやく自分を責めるのをやめられました。
重要な判断は、睡眠が足りない日にはしないと決めました。
指示や報告は、要点を3つまでに絞ってから伝えるようにしました。
1日にこなす重い作業も、3件までと決めています。
全部、特性込みで動ける自分に合わせて作った仕組みです。
頑張って克服する方向をやめて、仕組みに寄りかかる方向へ変えただけです。
同じ場所にいる人へ
もし、あなたが「なぜ自分だけできないのか」と長く責め続けているなら。
それは、努力不足でも、能力の欠陥でもないかもしれません。
診断を受けることは、ダメな自分を受け入れることではありません。
自分の特性を知り、自分に合った生き方をするための、最初の一歩です。
怖くて後回しにしている人がいたら、伝えたいことがあります。
分かったところで何も変わらないのではなく、分かったところからしか変えられないことがあります。
診断を受けても、明日から急に楽になるわけではありません。
私も、診断が出てから何かが劇的に変わったわけではない。
変わったのは、責める先が自分の人格ではなく、仕組みのほうに向いたことです。
崩れない自分は、作れませんでした。
それでも、事業は続いています。
続いているのは、特性を治したからではありません。
特性を知って、責めるのをやめて、仕組みに置き換えたからです。
だから、一人で抱えなくていい
「なぜ自分だけ」と感じていることが、今のあなたにもありますか。
同じように、特性や体調を抱えながら一人で頑張っている方へ。無理に前を向かなくていい場所を、公式LINEで作っています。

